TREATMENT FLOW
はじめての診療の流れ
01.受付
はじめに、受付にて保険証をご提出ください。
その後、診察申込書および問診票をご記入ください。
02.予約
これまでの検査データや現在飲んでいる薬などがあればご提出ください。看護師が、問診票をもとに今までの病歴や症状、飲んでいる薬などについてお伺いします。
03.診察
予診の内容をもとに、これまでの経過などをお伺いし症状などから甲状腺の病気の種類を推測して必要な検査をオーダーします。
04.検査
代表的な病気の検査
【バセドウ病】
血液検査、甲状腺超音波検査、尿検査、心電図検査
【橋本病】
血液検査、甲状腺超音波検査、心電図検査
【甲状腺腫瘍(甲状腺がん)】
血液検査、甲状腺超音波検査、細胞診検査
05.診察
検査結果をもとに病名を診断します。甲状腺の病気には多くの種類があり、ひとつの病気に対していくつかの治療法があるものもあります。
それぞれの治療法とメリットデメリットをご説明し、患者さんの病態や生活環境などを考慮した上でどの治療法がベストなのかを一緒に考え選択します。
06.会計
診察券と保険証、処方箋をお渡しします。診察券と保険証は毎回受診時にお持ちください。
お薬は調剤薬局で4日以内にお受け取りください。
TREATMENT FLOW
再診療の流れ
01.受付
はじめに、受付にて診察券、保険証をご提出ください。
02.予診
看護師が体調などについてお伺いします。気になることやわからないことなどがありましたら何なりとお伝えください。
診察時に医師よりお答えします。
03.診察
【画像検査】エコー検査、CT検査、MRI検査、頸部超音波、胸部X線
【病理検査】穿刺吸引細胞診
【血液検査】甲状腺機能検査、腫瘍マーカー検査
04.検査
● 検査結果をお伝えし、現在の治療法を再度確認して必要であれば治療計画を変更します。
● 飲み忘れなどで薬が手元に残っている場合は、処方の薬の数を調整しますのお申し出ください。
05.会計
診察券と保険証、処方箋をお渡しします。診察券と保険証は毎回受診時にお持ちください。
お薬は調剤薬局で4日以内にお受け取りください。
再診受診時のお願い
● ネックレスなどの首まわりのアクセサリーはつけずに、U首シャツやブラウスなど首のまわりがあいた服でお越しください。
● 土曜日は大変混み合いますので、平日の午後の受診をお勧めします。
● ご予約いただいた方を優先させていただきます。
ABOUT THYROID DISEASE
甲状腺の病気について
甲状腺の病気には、ホルモンの分泌異常から起こる機能性のものと、結節(しこり)ができる腫瘍性のもの二つに大別されます。
1.甲状腺の機能異常によるもの
甲状腺機能異常には大きく分けて、機能亢進症(ホルモンが出すぎる)、機能低下症(ホルモンが出にくくなる)の二通りあります。
甲状腺機能亢進症の原因と症状
バセドウ病:自己抗体が自身の甲状腺を刺激し続けることで起こります。
無痛性甲状腺炎:甲状腺の自己免疫異常で一時的に甲状腺が壊れることにより起こります。痛みはありません。
亜急性甲状腺炎:上気道炎などのウイルス感染に引き続いて起こるといわれています。圧痛(かなり痛い)が特徴です。
【主な症状】甲状腺腫大、眼球突出、頻脈、動悸、異常発汗、体重減少、集中力低下、手の震え、暑がり、イライラする
甲状腺機能低下症の原因と症状
橋本病:自己抗体が自身の甲状腺を壊すことでホルモンが作れなくなります(不妊の原因にもなります)
【主な症状】甲状腺腫大、まぶたの浮腫、無気力、眠気、寒がり、物忘れ、体重増加
ホルモンの異常は日常生活に大きな影響を及ぼします(仕事のミスが増えたり、成績が低下するなど)。
これらの異変を感じた時には受診するようにしましょう。甲状腺機能異常は採血で診断がつきます。
2. 腫瘍性のもの
くびの腫れ、すなわち甲状腺腫といわれるものです。
鏡などを見て自分で甲状腺腫に気づくこともあれば、ほかの人に指摘されて病院を訪れる人もいます。
甲状腺腫には良性と悪性(癌)があります。これらは採血結果では判別することができません。
触診の後に超音波検査を行い、細胞診(超音波で確認しながら細い針を刺して細胞を採る)を行うことで初めて診断がつきます。
注)なお、腫瘍の大きさは良悪性の鑑別には関係ありません。小さいからといってそのままにしてはいけません。
ABOUT THYROID TREATMENT
当院での甲状腺疾患の治療
【バセドウ病】
(1)内服加療
ほぼすべての患者様が最初に行います(内服治療のみで寛解する方は約30%程度)
(2)放射性ヨード内用療法(アイソトープ治療)
→現在は当院と提携している病院での治療となります。手術合併症がないなどのメリットがあります。
(バセドウ病眼症のある方、18歳未満の方、妊娠中や妊娠希望の方、授乳中の方などは行うことができません)
(3)手術
→内服加療が副作用により継続できない方、眼症が悪化傾向の方、妊娠希望の方などが適応になります。
なお、当院では可能な限り内視鏡手術をお勧めしています(現在は提携病院での手術になります)。
バセドウ病以外の機能亢進症や機能低下症
内服加療が中心になります。
【甲状腺腫瘍、副甲状腺腫瘍】
(1)良性腫瘍
→症状のあるもの、頸部のしこりが目立つものに対して内視鏡手術にて治療を行っております
なお、嚢胞(水ぶくれ)によるものはエタノール注入にて治療することも可能です
(2)悪性腫瘍
→手術にて加療します(進行度によりますが可能なものは内視鏡手術にて治療を行っております)
2019年 提携病院での甲状腺・副甲状腺手術実績
甲状腺手術件数:99件(うち内視鏡手術37件)
岩手県立胆沢病院 年間甲状腺手術件数:57件
甲状腺良性腫瘍:24件、悪性腫瘍:14件、バセドウ病:14件、副甲状腺良性腫瘍:5件
医療法人社団金地病院 年間甲状腺手術件数:449件
(うち当院院長執刀件数:42件)
甲状腺良性腫瘍:19件、悪性腫瘍:18件、バセドウ病:3件、副甲状腺良性腫瘍:2件
ABOUT THYROID
内視鏡下甲状腺切除術について
従来の切開とは異なり、右鎖骨下に3cm、前胸部や必要に応じて左右の頸部に5mmの切開をおいて手術します。
手術に伴う影響ならびに合併症については術式での違いはありません。
1.反回神経麻痺(嗄声←声のかすれ)
2.低カルシウム血症によるしびれ感(テタニー)
3.術後出血
4.上喉頭神経外枝損傷
5.頸部の違和感
6.創部感染
7.甲状腺機能低下症(全摘の場合には永続性)
注)なお、腫瘍の大きさなどにより内視鏡手術が適応とならない場合があります。